津軽塗、漆と錫は相性がいい!

もともと江戸の後期から明治の初め頃に、錫の表面を梅酢などで荒らし(クサラシともいう)、 ザラザラにしたところに漆をうっすらと塗って古色を表した。

今でこそ装飾的になり色のバリエーションも増えている。(COSMOSシリーズ参照)

錫に漆を塗る場合、表面を荒らしていることもあり、焼き付けることもなく生の漆でOK。
それほど分厚く塗ることはなく、拭き漆で2〜3度ツヤがよく出る程度に塗り込むのだが、
錫と漆は相性が良いのだ。

もちろんそうした錫器独特の装飾も何とも言えないコントラストがあり好きなのだが、
以前から漆器のように錫に漆を塗ってみたいなあとモヤモヤと頭に思い浮かべてはいた。
しかし忙しさにまぎれ、なかなか実現できずにいたのである。

大変ありがたいことにモヤモヤしているとどこからともなく助け船を出してくれる人が現れる。

昨年「テーブルウエア・フェスティバル」で出会った津軽塗の第一人者、松山継道さんである。

プロデューサーのI氏にご紹介いただいたのだが、松山さんは日本伝統工芸展に何度も優秀な成績を収められ、 日本伝統工芸会正会員、実力・知名度ともに、このわたくしめとは雲泥の差。

しかし、決してお高くしているところはなく、控えめで、にこやかで、気さくな、非常におおらかな印象。 お会いしてすぐにそのお人柄に引き込まれてしまったのである。

まずは、漆のお重の内側にぴったりとおさまる錫のマスを作ってほしいと依頼された。
その代わりに、どんな器でもご希望通りに漆を塗って差し上げますよとおっしゃった。

お断りする理由は何もない。二つ返事でお引き受けし、私の方は抹茶茶碗とオンザロックをお願いした。







抹茶茶碗が3客。外側は錫本来の漆塗り。内側の塗りを松山さんにお願いした津軽塗。
外側が黒の茶碗は、内側がななこ塗。同様にグリーンは、唐塗り。山吹は、もんしゃ塗り。

一客は、既に9月の篠山ギャラリーKITA'Sでの展示会に出品しましたが、
3客揃い踏みの展示は、2月4日からの東京ドーム「テーブルウエア・フェスティバル2012」が最初の公開になります。

ロックは、外側の胴部分に紐を巻き漆を塗っていただいた。
おおむね60度くらいまでの温度のものを入れても熱を遮断し持つことができる。
こちらはこの東京ドームが初公開になります。

これを機に、色々試しながら錫光のラインナップの幅を広げていけたらなあ。








プロフィール

錫光は、ロクロ挽きで酒器・茶器等の錫(すず)製品を作る工房です。地金の仕入れから鋳込み・ロクロ挽き・ツチメ打ち・絵付け・漆塗りなど一貫した手作りにこだわる伝統工芸品を製造販売しています。
このサイトは、新着情報や日々感じたことなどを気まま勝手に綴る、錫光のオフィシャルブログサイトです。

カレンダー

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< March 2018 >>

カテゴリアーカイブ

          

最新記事

月別アーカイブ

リンク集