SENSE取材

4月10日発売だそうだが、取材スタッフが錫光を訪ねて来たのは、2週間とちょっと前の週末だった。

さすがに30代男性をコアターゲットにすえたファッション誌に携わる人達らしく、来られた三人とも若くてお洒落な方たちであった。

ご挨拶もそこそこに雑談からいつからともなく取材に突入。こちらの話を聞くばかりではなく、なぜファッション誌に伝統工芸を取り上げたかったか(もう20回以上続いているそうだ)、ご自身がものづくりに大変興味を持っている様子や若い読者に伝えたい熱意が伝わってきた。

そうなると俄然こちらも力が入ってしまうと言うものだ。取り止めもなく結構ペラペラと話してしまった気もする。

最後の方は、ロクロ挽きの作業風景をほぼ無言で撮り、後はブツ撮りを黙って見ていた。気がつけばすっと外へ出たかと思うと、いつの間にか機材をしまい込み、それではとさっと帰ってしまった。

最後はなんと呆気ないものよ!

私など別れを惜しむでもないが、多少余韻が残るタイプで、どちらかへお邪魔すると帰るタイミングがつかめずもたつくのだが、時間を無駄にしない、あるいは仕事の邪魔にならないように早く切り上げようという気遣いからか実にスマートで切り替えが早かったなあ〜。

ところで受け手として立ち会ったのは私と陽山、取材スタッフは3人、合わせて5人。実はこの空間に後一人立ち会った人物があった。
彼は前日に卒業式を終えたばかりの青年である。

SENSEを高校時代から愛読しているという。
だからってそういう理由だけで此処に居るわけではない。

経験はないがものづくりは好きだ。
伝統工芸をやりたい。
ホームページを見ていいなと思い、新しいことにも取り組んでいるようでいいと思った。うんぬん。

でここにいる。

実は大変貴重な存在だ。
しかしすぐに受け入れるわけには、おいそれとは行かぬ。
情熱はあるようだが、ちょっと垣間見ただけではこの仕事のなんたるかはなかなか掴めぬ。
冷静に観察する時間を持ってもらう。冷却期間ということもある。

可哀相な気もするし、暫くは宙ぶらりんな状態になってしまうが、互いに様子見の期間を持ちましょうということになった。

そういう人。

ちょっとの間に、取材スタッフから話しかけられていたっけなあ。

こんな風に長々となり、あの人たちのようにスマートにいかないのが私流だが、とにもかくにも、錫光として若い人達とどう関わっていくのか色々な観点から考えさせられた日になったのだった。


プロフィール

錫光は、ロクロ挽きで酒器・茶器等の錫(すず)製品を作る工房です。地金の仕入れから鋳込み・ロクロ挽き・ツチメ打ち・絵付け・漆塗りなど一貫した手作りにこだわる伝統工芸品を製造販売しています。
このサイトは、新着情報や日々感じたことなどを気まま勝手に綴る、錫光のオフィシャルブログサイトです。

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