浅草奥山風景に出展中。




今年は、スカイツリー開業の年である。

私なんぞ、あんなに高いもの作っちゃってバチ当たらんかなどと根拠のない心配事をこっそりとしていた。(笑ってやって下さい)

ともかく猫も杓子も皆上を見上げてる。
かく言う私も首が痛くなるほど見上げてんだから始末におえぬ。

このタテモンの影響は大したもんですよ。

浅草奥山風景だって予定を変えてやっちゃうんですから 。

と言うわけでスカイツリー開業を記念して奥山風景開催ということになったんだそうです。

3月10日から5月7日までの長丁場。4、5年に一度浅草寺境内に出現する職人長屋ですね。
錫光は台東区伝統工芸振興会のブースに、3月28日から4月3日までの一週間間借りして出展します。

初日の今日はお天気にめぐまれました
あいにくどうしても外せない仕事あり、お昼過ぎにはその場を離れ工房に戻りました。

さて工房では、少しこまごまとしたコトを処理。最後にぐい呑みに籐を巻いていました。

その時ハッと気付いたんです。

約60余りあるというお店の数、食品のブースもありますが、並み居る手作りの職人たち、いくつかのグループが一堂に会している。 あまり一緒になることはないのではないか。

あわせて浅草周辺にはここに出展していない職人たちもたくさん居るのだ。

ひょっとすると江戸周辺の主だった職人が非常に限られたエリアに集結してるんではないだろうか。

そう考えたとき、ある人にとっては物凄く効率的に会いたい職人に短期間に会えてしまうんですよ。

こういうチャンスはそう巡ってこないでしょう。自分は勿論1ファンの側にいて、居ても立ってもいられない気持ちで一人ワクワクしてしまいました。

SENSE取材

4月10日発売だそうだが、取材スタッフが錫光を訪ねて来たのは、2週間とちょっと前の週末だった。

さすがに30代男性をコアターゲットにすえたファッション誌に携わる人達らしく、来られた三人とも若くてお洒落な方たちであった。

ご挨拶もそこそこに雑談からいつからともなく取材に突入。こちらの話を聞くばかりではなく、なぜファッション誌に伝統工芸を取り上げたかったか(もう20回以上続いているそうだ)、ご自身がものづくりに大変興味を持っている様子や若い読者に伝えたい熱意が伝わってきた。

そうなると俄然こちらも力が入ってしまうと言うものだ。取り止めもなく結構ペラペラと話してしまった気もする。

最後の方は、ロクロ挽きの作業風景をほぼ無言で撮り、後はブツ撮りを黙って見ていた。気がつけばすっと外へ出たかと思うと、いつの間にか機材をしまい込み、それではとさっと帰ってしまった。

最後はなんと呆気ないものよ!

私など別れを惜しむでもないが、多少余韻が残るタイプで、どちらかへお邪魔すると帰るタイミングがつかめずもたつくのだが、時間を無駄にしない、あるいは仕事の邪魔にならないように早く切り上げようという気遣いからか実にスマートで切り替えが早かったなあ〜。

ところで受け手として立ち会ったのは私と陽山、取材スタッフは3人、合わせて5人。実はこの空間に後一人立ち会った人物があった。
彼は前日に卒業式を終えたばかりの青年である。

SENSEを高校時代から愛読しているという。
だからってそういう理由だけで此処に居るわけではない。

経験はないがものづくりは好きだ。
伝統工芸をやりたい。
ホームページを見ていいなと思い、新しいことにも取り組んでいるようでいいと思った。うんぬん。

でここにいる。

実は大変貴重な存在だ。
しかしすぐに受け入れるわけには、おいそれとは行かぬ。
情熱はあるようだが、ちょっと垣間見ただけではこの仕事のなんたるかはなかなか掴めぬ。
冷静に観察する時間を持ってもらう。冷却期間ということもある。

可哀相な気もするし、暫くは宙ぶらりんな状態になってしまうが、互いに様子見の期間を持ちましょうということになった。

そういう人。

ちょっとの間に、取材スタッフから話しかけられていたっけなあ。

こんな風に長々となり、あの人たちのようにスマートにいかないのが私流だが、とにもかくにも、錫光として若い人達とどう関わっていくのか色々な観点から考えさせられた日になったのだった。

いつくしむ うつわ 〜春の錫光展〜



タイトル:「いつくしむ うつわ 〜春の錫光展〜」

会  期:平成24年3月14日(水)〜20日(火)

会  場:日本橋三越本店 本館5階 Jスピリッツ

「使い込むほどに、上品であたたかい光沢が宿る。
両手でいつくしみ自分のものに育てていく楽しみが
錫にはあります。手作りにこだわり、伝統的な製法
で作られた錫光の職人の技を是非ご覧ください。」


タイトルやコメントは三越の担当の方に作成していただきました。
錫は、急激な変化のない金属で扱いやすく、やさしい光沢がひとつの魅力ですが、
反面柔らかい金属ですので固いものには傷つきやすいというところもあります。
しかし、いつくしむように使い込んでいただくほどに、味わいや愛着が
生まれてくる器のひとつだと思います。そういう思いでタイトルやコメントを
考えたと、そう伺いました。

まさにその通りなんです。少しずつ変わる表情を楽しみながら、
是非末永くご愛用いただきたいと、作り手としても心より思っております。
我が国には良いものがたくさんありますが、錫も良いですよ〜是非お試しください。


恥ずかしながら・・・
今回は時間がなく写真撮りもレイアウトも自炊(?)のご案内DMです。
印刷にいたっては我が家のパーソナルなコンピュータ&プリンタ。
切手やラベルは中2の長男にも手伝ってもらい、まさに家内制手工業のたまものです。


津軽塗、漆と錫は相性がいい!

もともと江戸の後期から明治の初め頃に、錫の表面を梅酢などで荒らし(クサラシともいう)、 ザラザラにしたところに漆をうっすらと塗って古色を表した。

今でこそ装飾的になり色のバリエーションも増えている。(COSMOSシリーズ参照)

錫に漆を塗る場合、表面を荒らしていることもあり、焼き付けることもなく生の漆でOK。
それほど分厚く塗ることはなく、拭き漆で2〜3度ツヤがよく出る程度に塗り込むのだが、
錫と漆は相性が良いのだ。

もちろんそうした錫器独特の装飾も何とも言えないコントラストがあり好きなのだが、
以前から漆器のように錫に漆を塗ってみたいなあとモヤモヤと頭に思い浮かべてはいた。
しかし忙しさにまぎれ、なかなか実現できずにいたのである。

大変ありがたいことにモヤモヤしているとどこからともなく助け船を出してくれる人が現れる。

昨年「テーブルウエア・フェスティバル」で出会った津軽塗の第一人者、松山継道さんである。

プロデューサーのI氏にご紹介いただいたのだが、松山さんは日本伝統工芸展に何度も優秀な成績を収められ、 日本伝統工芸会正会員、実力・知名度ともに、このわたくしめとは雲泥の差。

しかし、決してお高くしているところはなく、控えめで、にこやかで、気さくな、非常におおらかな印象。 お会いしてすぐにそのお人柄に引き込まれてしまったのである。

まずは、漆のお重の内側にぴったりとおさまる錫のマスを作ってほしいと依頼された。
その代わりに、どんな器でもご希望通りに漆を塗って差し上げますよとおっしゃった。

お断りする理由は何もない。二つ返事でお引き受けし、私の方は抹茶茶碗とオンザロックをお願いした。







抹茶茶碗が3客。外側は錫本来の漆塗り。内側の塗りを松山さんにお願いした津軽塗。
外側が黒の茶碗は、内側がななこ塗。同様にグリーンは、唐塗り。山吹は、もんしゃ塗り。

一客は、既に9月の篠山ギャラリーKITA'Sでの展示会に出品しましたが、
3客揃い踏みの展示は、2月4日からの東京ドーム「テーブルウエア・フェスティバル2012」が最初の公開になります。

ロックは、外側の胴部分に紐を巻き漆を塗っていただいた。
おおむね60度くらいまでの温度のものを入れても熱を遮断し持つことができる。
こちらはこの東京ドームが初公開になります。

これを機に、色々試しながら錫光のラインナップの幅を広げていけたらなあ。







「江戸9人の工芸」展セミナー出演します。

 いやはや、とうに始まっておりますが、「江戸9人の工芸」展。
10月1日のKITA'Sセミナーで、喜多俊之さんとトークをさせていただくという
大変名誉な体験をさせていただける事になりました。

平成21年1月にも、プロダクトデザイナーの喜多俊之さんの
大阪天満にあったギャラリーで展示会をやらせていただき、
セミナーでトークを体験しておりますので、今回で2度目の栄誉ということになります。
→ 《参照》 江東区伝統工芸会BLOG

もっとも前回同様今回も、こちら職人側は複数人、喜多さんの質問に答えるという形式ですが。
篠山には常設で自分の作ったものも置いて頂いていますので、一度は伺っておきたかったし、
もちろん喜多さんにお会いするのも楽しみです。

今取り組んでいる仕事、早くケリをつけなければ・・・

ところで、DMにもあるようにテーマの一つとして「お茶」があります。
9人の作り手がそれぞれ茶道具を持ち寄って展示します。
私のところは、錫で抹茶碗。津軽塗の松山継道さんに中側を塗って頂きました。

左から、紋紗塗り、唐塗り、ななこ塗りです。

表面は錫を梨地に仕上げて、これは私の方で漆を施しました。
左から、千歳グリーン、山吹、黒です。

今回は、一番左のものを展示しています。

初めて取り組んだ課題でもあったり、いろいろと気付かされることもあり、
また、新しい技法も試してみたりと大変勉強になるよい機会となりました。









→ 《参照》 篠山ギャラリーKITA’S http://www.sasayama-kitas.jp


TOPページ moco さんから mibu さんへ

 7月に書きそびれていたことがある。
お気づきの方もいらしたと思うが、TOPページを更新していたのである。
何を今更と言ってくれますな。IT関連決して得意ではないわりに、
それなりに合間を見て頑張っておるつもりなものですから・・・。温かい目でお願いします。

それまでは、フラワーデコレータのmocoさんにお願いして、3回にわたりTOPページを
彩って参りました。コルザデザインの野原さんのご紹介で始まったこの企画。
男所帯の錫光に、女性的な優しい和みの空間を切り取って頂き、無機質なわがHPを
素敵に彩って頂いていたというわけです。

私自身大変楽しみにしていた企画。
催促なしで都合のよい時にとの前提で、首を長くして待ったものです。

がしかし、そういう蜜月時代(自分にとって)は、そうは長く続かないものですね。
いろんないろんなことがあり過ぎて、写真を発信して頂く事が難しくなってしまったそうです。
残念!! また時期を見て何か出来たらいいなあと思います。

そこで白羽の矢が立ったのが、写真家の壬生勇輔氏。
若いが中身の濃〜い修業時代を経て一本立ち。
優しい雰囲気の中に時折見せるキラリと光る鋭いヤイバ。
いやそのヤイバをはっきりと確認したわけではない。
つまりそういうキラリと光るものを秘めてるなと感じさせる何かを持っている。
私のような素人には見せないが相当のプロ意識・プライドを持つ、気骨のある人と見ています。

それはあるいは私の買い被りかもしれないが、この人に自由に取ってもらおうと思いました。
それが、TOPを飾る一枚の写真 「vol.1 mibu × suzukou」。





suzukaze一口ビール(イシメ)

 「 この一口ビールを手に取ってみると、
  手作りだけが成せる不思議な力に吸い込まれそうになる。
  手触り・重さ・口当たり・ツチメの力強さ。
  懐かしいようで新しい。
  この一枚の写真に、
  日本の伝統のこと、今の日本のこと、錫の力強さを
  少しは表現できたと思います。」

というご本人のコメント。
ロケに出かけたり、スタジオ(?)で撮ったり、アイテムも一つだけではなかったので
相当の枚数を撮って頂いたようです。その中のたった一枚。

実はもう一枚ロケで撮った写真がありました。これも悪くはない。いや良い。
上の写真はご本人が個性が出過ぎてこれはちょっとと遠慮がちに提示されのです。
しかし、私は断然こっちが良いと思いました。壬生流でいいでしょ。

どうしたらこういう写真になるのかなあ?撮ったままで何も手を加えていないんだそうです。

「日本の伝統のこと、今の日本のこと、・・・・」とコメントにある。
震災のことは本人に相当深く心をえぐったようだった。(多くの人がそうだと思うが)
心なしか日章旗にも見え、「pray 4 Japan」との思いが伝わってくるようだがいかがか?

実は、vol.2用のアイテムを送り込み、写真が上がってくるのを待っているのだ。

で、あわててこの稿を書いている次第。 coming soon!




今更ですが「NIPPONVISION4」

 「お客様! はい! 通路の真ん中に寄って下さい!」

場所は新宿伊勢丹本館6階、NIPPONVISION4が開催されている会場だ。
体躯のよい張りのある声をした男性社員が、両手を広げ通路の真ん中を颯爽と歩いている。
体躯のせいでもなかろうが、その風格さえ感じさせる行動で、お客様をコントロールしている。

「あっ、・・・よし。」小さくつぶやいて、先の行動に出た。
そう、その男性社員M氏は、すぐ隣にいて、7,8年ぶりの再会で昔を懐かしんでいるところだった。

切り替えが早かった。
お客様を守ろうとする姿勢は当然かもしれないが、プロフェッショナルを感じた。

今日は、4月11日月曜日。あの未曾有の大災害から丸1ヶ月。まだまだ余震の続く日の出来事。


あっいやあ〜、本題はそこではなかった。
そもそももう7月で、何を今更的な感じですが、いろいろ事情がございまして・・・
バックデートでお届けしている次第です。


あの日はこの催事の最終日。

ほんとは、初日に行きたかったのだが、仕事量もさることながら、計画停電の憂き目にあい、
間に合わなくなってしまったのだ。

あれは、困りますよ、実施してももちろん、やるかもしれないってだけで、一応前もって
スケジュール崩して、段取り変えて待ってるんですから、やんなきゃやんないで調子狂うし。


なかなか本題に入れない。

会場内は、そんな情勢だからってことはないでしょうが、少し照明を落として、
薄いカーテンで囲まれた異空間。1テーブルに1都道府県。47個あったんでしょう。






埼玉県のブースに所属する吾輩は、ツチメ小酒器のみ。
いろいろ興味深いブースはたくさんありましたよ。さすがD&Dさん。





ナガオカケンメイさんとも、いろいろお話させて頂いてよかったなあ。
いつもありがとうございます。




最後は、なんだか尻切れトンボ。以上終わり。


なぜブログが書けなかったのか

 1週間というのは早いものだ。
バックデートで情報を漏えいしよう思っていたのだが、まだ書けないでいる。

そういえば思い出したのだが、こんなことがあった。

あまり詳しく書けないのだが、うちも所属するある団体の人が、わざわざ訪ねてきてくれた。
めったに来られることはないので、大変恐縮しお迎えした。

なんでも被災地の方々を応援するための目的で、取扱商品を売ってもらうため
ホームページに載せます、書類に必要事項を記入して郵送で返して下さい。

なるほど、そういうことで滅多に訪ねて来られない便の悪いわが工房にも、
わざわざお出かけいただいたのか。

あまり慣れていないのか、入ってくるなりいきなり本題をしゃべり始めたり、
お話しされる内容もイマイチ要領を得ない。

おそらく、事務職が長く対人的な接触があまり得意でないのかなと思い始めたころ、
「被災者を応援するために販売をして、この機会に儲けてもらおうと・・・・」

絶句した。

ひょっとしたら慣れていないご様子から、緊張もされていて思ってもいないことを、
平常時考えていることをかけ合わせてしゃべってしまったのかもしれない。

しかし今は、緊急時である、危機的な状況に苦しまれている方々がいるのである。

この初老の男性が退室されるや否や、書類をダストボックスの中に投げ込んでしまった。


今にして思えば、この気のよさそうな初老の男性は、被災者のために良いことをしていると
意気揚々と帰路についたかもしれない。でも、この機会に儲けるはいただけない。
きっとそういう風に言ってしまっていることさえ気付いてないかもしれない。
悪気はなかったんだよなあって、今は思ってあげられる。

全く見ずに捨ててしまった書類にも、ひょっとしたら売上げの一部チャリティーとか
なにかあったやもしれぬ。

でもあの時は、鋭く深く反応してしまった自分がいた。

被災者を気の毒に思い応援のメッセージを送りながら、自身の宣伝をし、
ましてその機をとらえて儲けようとは。

どうもそれ以来だと思う。
自粛ではなく書こうと思ってもPCに向うと書けなくなってしまったのは。


まったく青臭い話である。


少しずつ再開してみたい

 今日は6月29日、たまたま気付いたら110日目なのか、あれから。

6月11日を迎えた日、あれから3カ月か・・・そろそろブログ再開しようかと思い立ってからも
あっという間に日数を重ねてしまった。

そもそも、それほどまめに文章は書けない。

でも3ヶ月目を迎える前までに、何度もブログでも書こうかと、PCに向かってはいた。
3ヶ月目の時、これを境にと構想だけは練ったりもしてみた。

でも、なぜか、いざ書こうとすると筆が進まない。
もともと不精な面もあるにはあるが、どうもそういうことでもないようだ。

何かが、自分の心のどこかにポッカリ穴が空いてしまっていて埋められないような感じだ。

仕事は、大丈夫、それなりにちゃんとこなしている。
そう、作ることは、以前にも増して集中する時は集中しているし、
気合が入り過ぎて周りに迷惑をかけているくらいだ。調子も悪くない。

その勢いが、夜PCに向かいブログを書こうと思った途端、シューンと縮こまっちまう。

そう、後ろめたさのような感覚があるなあ。なんに対する?  わからない。

でも思いつくまま、こんなへんてこな文、一応書いたので、これをなんとかきっかけにしたいと思う。

今は、いくつかのバックデートの情報を漏らしてみようかと思っているが・・・・・果たして・・・

越後の味“吹雪”(ふぶき)

新潟へ出張の時は、うまく時間が取れれば伺うようにしている創作料理のお店がある。
新潟駅万代口を出て、ほど近い中央区弁天にお店がある。「越後の味 吹雪」だ。



あれはもう何年前になるんだろうか?

先代の光山がまだ健在の時、新潟の百貨店の職人展におそらく初めて伺った時だった。
その時は確か、光山が前半の3日間、途中交代で後半を私が受け持ったと記憶している。

吹雪のご主人が錫に目を掛けて頂いたのは、この時。光山と話をさせて頂いたらしい。
2、3日後その催事の会期中に、私が担当の時にもう一度ご来店頂いたと思う。

私が錫の説明をするまでもなく、既に光山の話に強い関心をもってくださり、
父の人柄や作品に、おほめの言葉をいただいた。ことに絵柄の入った漆塗りのものよりも、
ツチメのシンプルなものをお気に召され、追加をお求めに再来店されたのだ。

細身で眉のキリリと太い意志のお強そうなところを感じたが、にこやかに優しく目を細めながら
お話して頂いた事をよく覚えている。このツチメがいいよねえ、いいよねえと何度も何度も
おほめいただいたので、本当に心底気に入ってもらえたんだなあと大変うれしかった。

実は本当に錫に惚れこんでしまう人は、漆を施さない、ツチメ柄程度のシンプルな、
錫色そのものを好まれる傾向があり、流石わかってらっしゃると思ったのだが、
後になって、こちらのご主人抽象画をお書きになる芸術家であり、お店の方も
輪島塗や古伊万里などこだわりの器で肴を盛り付けてくれる通人と知り、
なるほどと思ったのである。

ところでその時の追加でお求めになられた理由。
この前に持ち帰りおかみさんに披露したところ、自分のだけなのかと言われて
お忙しい中買いに来て頂いたのである。ホント、気のお優しいご主人なのである。



入ってすぐのところは座敷で座卓が4つぐらいあったろうか。
奥にカウンターがあり、カウンター内の壁面にはご主人の作品が掛っている。



座敷から変わらぬ高さがカウンターの腰掛のところまで伸びており、
少し高く孤立した腰掛とカウンター下の小さな段差が、座るのにちょうど心地よい高さに
調整されている。カウンターテーブルと丸い腰掛との距離も絶妙で、ゆったりとくつろげる。





酒の肴は、芸術家肌のご主人の創作料理で、伊万里の器などに盛られて供される。

詳しくは、「越後の味 吹雪」さんまで → 雪花の小部屋

ちなみに、錫光の一口ビールやぐい呑みで、ビールやお酒も召し上がれます。

こちらで初めて錫を使ったお客様が、埼玉まで買いに来て頂く事も2度3度ではありません。
ビールをご注文のお客様の中には錫をご指定される方もいらっしゃるとか。

いくら店頭で錫の良さを懸命にアピ−ルしたところで、
実際に使って実感して頂く事にはかないませんね。吹雪さんありがとうございます。
またお邪魔させて頂きます。


プロフィール

錫光は、ロクロ挽きで酒器・茶器等の錫(すず)製品を作る工房です。地金の仕入れから鋳込み・ロクロ挽き・ツチメ打ち・絵付け・漆塗りなど一貫した手作りにこだわる伝統工芸品を製造販売しています。
このサイトは、新着情報や日々感じたことなどを気まま勝手に綴る、錫光のオフィシャルブログサイトです。

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